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栄村長 島田茂樹













長野県北部地震被災後1年を顧みて

「光陰矢のごとし」の例えるとおり、平成23年3月12日午前3時59分、震度6強という村民誰もが経験したことのない大地震が栄村を襲ってから早くも1年が過ぎようとしています。直後の午前6時、村長を本部長とする「栄村震災対策本部」を設置し、被害の少なかった秋山地区を除く全員避難を決め、午前11時に避難指示を発令しました。村の地震対応マニュアルで第2次避難所となっている役場、北信小学校、東部小学校、栄中学校、箕作公民館、北野温泉、フランセーズ悠さかえの7箇所に住民全員の避難を消防団の協力を得て決行しました。
村内秋山地区を除くすべての水道が断水し、水が使えないなどの数多くの不便はありましたが、時間制限の一時帰宅等を実施する中で、早く自宅に帰りたいという住民の要望を受け、3月21日午前9時に避難指示を解除しました。また、解除後も住宅被害が甚大で自宅に戻れない方も多数おり、帰宅条件が整うまで避難所は継続設置し、最後となった役場避難所閉鎖は地震発生からちょうど100日目となる6月20日でした。この間、最大で1,700名余が経験したことのない厳しい避難所生活をおくりました。
一方、長野県では「応急危険度判定」を実施し、結果は住宅では危険(赤)152、要注意(黄)280、調査済(緑)、323、計755棟の判定結果でした。その後、自宅の解体、修理等のため住宅に困窮する方向けに県が仮設住宅の建設に着手し、北野仮設住宅(5戸)は5月14日に、横倉仮設住宅(50戸)は6月18日に入居が可能となりました。
住家被害は、最終的には全壊33棟、半壊169棟、一部損壊486棟、非住家は全壊156棟、半壊134棟に及びました。なお、住家、非住家とも解体撤去費用については全額個人負担なしで村が実施ししました。
地震発生からの世帯の動向は、村外転出者が22世帯33名、村外の公共施設等入居者20世帯42名、仮設住宅入居者49世帯104名(2月末現在)となっています。なお、住宅再建が不可能な被災者には、震災復興村営住宅を建設して今年の降雪前に入居ができるよう計画(建設戸数は34戸)を進めております。
地震発生時から物心両面にわたり近隣市町村はもとより全国の皆さんの応援、県内外の多くのボランティアの皆さんによる炊き出しやさまざまなお手伝いをしていただきましたが、心温まるご支援に改めて感謝を申し上げたいと思います。また、全国から11,570件、7億8,505万円余の義援金が寄せられ、配分委員会を設置し配分額を決定していただき、全世帯に被害程度によりお配りをさせていただきました。この他に村の災害復興等に寄せられた寄附金が465件、8,359万円余があります。
終わりにあたり、復興に向けて信州大学木村和弘名誉教授を委員長に「復興計画策定委員会」が2月15日に発足しました。栄村の未来に希望の持てる計画策定を期待したいと思います。
被災された村民の皆さまも健康に留意され、復興に向け前向きな気持ちを持ちながら日々過ごしていただきますようお願いをいたしまして、震災から1年にあたってのご挨拶といたします。
                栄村長  島田茂樹 
                            平成24年3月9日






























年頭所感    

年頭にあたり村民の皆様に謹んでご挨拶を申し上げます。

昨年、栄村は長野県北部地震という未曾有の大震災に襲われ、かつて経験したことのない試練に遭遇しました。振り返ってみると残雪が2メートル余の3月12日午前3時59分。突然の激震、震度6強。4時31分と5時42分に震度6弱の余震。家屋は倒壊するなど被害が甚大で、道路はいたるところで陥没。余震の続く中、栄村で初めての避難指示発令による避難所生活など本当に大変な災害でした。私はもちろん役場職員も始めての対応で村民の皆様には何かとご不便をお掛けしましたことに対しお詫びを申し上げます。
 雪が消えてから判明した水田の被害は総水田面積の2割(47ヘクタール)が作付け不能となり、生きがいとしてきたコメ作りが出来ず失望した方も多数おられたことと思います。被災状況は広報等でお知らせいたしましたが、村道、農地及び農業施設、上下水道、学校施設、村営住宅、家屋解体(住家118棟、非住家230棟)など地震関連被害総額は約47億円にのぼりました。村では50億円の補正予算を計上し、12月末現在の一般会計の予算総額は88億円余という膨大な額になりました。激甚災害に指定されたため国の高率補助が見込めるといっても、国・県補助金は46億円で5割強であり、残りは地方交付税16億円、村債14億円を充てることにしています。国の災害査定が終了した事業から入札を実行し復旧に当たっていますが、降雪前の復旧に全力で取り組んでいましたが、年末からの大雪で工事が未完成の箇所も多数あり完成は来年度となるものもあります。
 「震災復興計画」につきましては、集落懇談会でも説明したとおり、本年策定し早期の復興を進める所存です。

地震発生直後から消防団、近隣市町村の迅速なご支援、ボランテイアの皆様のご協力をいただきましたことに対し心から御礼を申し上げます。また、姉妹都市武蔵村山市、県内市町村、全国各地から1万1千件以上7億5千万円余の暖かいご支援の義援金を頂戴いたしました。ご趣旨を尊重し被災者の生活再建のために役立たせていただいており、現在も篤志が届けられていることに対し衷心から感謝を申し上げます。さらには、昨秋11月15日に皇太子殿下が松本市で開催の「全国農業担い手サミット」行啓の折に10分間ほど拝謁の機会を設けていただき、殿下から地震のお見舞いをいただきました。天皇皇后両陛下も栄村に行幸啓の計画がありましたが、天皇陛下の入院で延期になり残念ですが、殿下にお見舞いを申し上げました。暖かくなれば再度計画されると聞いております。地震のお蔭?で皇太子殿下と二人だけでお話をすることが出来て光栄に思います。

年末の17日から連日の降雪となり、平成17年の暮れの大雪を彷彿させるようですが、19日に中条温泉「トマトの国」がリニューアルオープンしました。報道機関、村内外から大勢の皆様が駆けつけてくださり大盛況でした。以前と違いスロープを設けて玄関にバスが横付けできるように改修、館内も床等は改装され、きれいになりました。大勢の皆様のご利用をお願い申し上げます。
 さかえ倶楽部スキー場開きも例年通り23日に行われました。雪の心配のない2012シーズンがスタートしました。トマトの国、スキー場の地震被害の改修費は合わせて1億円余となっています。

なお、秋山郷の和山湯ノ沢温泉はボーリングから35年が経過し、井戸の老朽化か地震の影響かは不明ですが、お湯の温度が低下したため和山民宿、のよさの里、上野原公衆浴場利用者のために再ボーリングを実施、湧出量毎分395リットル、泉温63度の湧出に成功し営業が再開することができました。しかし、のよさの里は諸般の事情で冬期営業は休止とさせていただいております。

終りに、国、県はもちろん多くの皆様からの物心両面にわたり励ましをいただきました。栄村は感謝の気持ちを決して忘れることなく新しい年も頑張りたいと思います。今年もよろしくお願いを申し上げ、新年のご挨拶といたします。

 

 平成24年元旦

栄村長  島田茂樹 
 

                                 

 


  


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