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  平成22年度 施政方針

村長 島田茂樹
 
 平成21年を振り返りますと、国の政治面では9月に政権が交代し鳩山内閣が発足し、地域のことは地域に住む住民が決める「地域主権」の確立を政策の大きな柱に掲げ、三位一体改革によって疲弊した地方を再生するため、「コンクリートから人へ」という考え方を取り入れた新たな取り組みも含め、新たな過疎対策を講じるとし、実際にこの3月末で期限切れになる「過疎法」が、6年間延長になることは、継続運動をしてきたことが報われたと思っております。全国の過疎地域は現在730市町村、1,755市町村の42%を占め、人口は1,056万人余で全国の人口の8.3%に過ぎませんが、その面積は日本国土の54%を占めています。今回の法改正で58市町村が新たに過疎指定市町村となる見込みで、長野県では飯山市を含む5市町村が新たに指定され、北信広域管内では中野市以外の全市町村が過疎指定になります。過疎市町村どこも人口減少はさらに進んで社会減に加え、自然減が増すとともに高齢化が進行しています。因みに、栄村は特に自然減が顕著で昨年は41名の減となっています。(出生9名・死亡50名)過疎地域は、産業経済の衰退で地域社会の活力が極端に低下しており、栄村においても、長年村内で就業の企業が3件ほど撤退を余儀なくされてしまい、解雇された方には大変憂慮すべきことですが、最近の経済環境のもとでは、本村への新たな事業所等の立地は今のところほとんど望めない状況にあります。
 栄村は、山紫水明の村ですが、去る2月9日の新聞紙上でご存知のとおり、北野天満温泉の湧水が「長野県の名水・秘水15選」に選定されました。来る23日に県において認定証の授与式が予定されております。この水は平成3年に温泉掘削中に噴出したものですが、利用方法についていろいろと噴出当初から模索してきましたが、現状は北野天満温泉で若干利用していますが、ほとんどを北野川に流しています。将来は必ず都会等では水不足になると予想されるので、湧水の利用方法について何か良いアイデアを募りたいと思っています。

今冬は、18年豪雪以来の大雪で、1月中旬には国道117号の交通が麻痺し各方面にいろいろと影響がありました。国道の管理は長野県ですが、役場職員も交通整理等応援をし、北信建設事務所、飯山警察署から感謝されたところです。特に、道路除雪オペレーター、雪害対策救助員、スキー場職員には職務とはいえ大変でしたが、幸い栄村では村民の皆さんともども大した事故もなくて安堵しています。予算的には、道路除雪と雪害救助員関係で併せて600万円余が不足の見込みであり補正予算を組み今議会に提案いたしました。

さて、本議会は平成22年度の当初予算案等を審議いただきますが、新年度に望む私の所信の一端を申し上げたいと思います。

先ず、本村の一般会計の歳入の60.6%を占める地方交付税ですが、国においては「地域主権の確立のためには地方が自由に使える財源を増やし、地方自治体が地域のニーズに適切に対応した行政サービスを提供できるように」とのことで、地方交付税を21年度対比1兆1千億円の増額をし、総額16兆9千億円としています。しかし、小規模町村にはその恩恵はあまり期待出来ないようであります。このような状況下ではありますが、平成22年度を初年度とする、栄村総合振興計画、過疎地域自立促進計画(仮称)で計画している事務事業は極力実施をするよう経常経費の節減合理化、行政運営の簡素効率化を積極的に推進し、緊急性の高いものについては、創意と工夫により行政効果が得られるよう取り組むとともに、継続的な事業については引き続き予算化を図る所存であります。

 以上に基づき予算調整をした結果、平成22年度当初予算の規模は、一般会計が前年度当初比15.3%減の24億2千万円、特別会計は介護サービス特別会計、ケーブルテレビ特別会計を新設、就労センター特別会計を廃止した12特別会計の総額は、同4.8%増の10億288万8千円となり、全会計を合わせた予算総額は、同10.3%減の34億2,288万8千円となっております。

それでは、平成22年度に栄村が計画をしている事業と長野県等が実施を予定している主要事業等について申し上げます。
 総務課関係では、@集落支援交付金と集落支援員の設置ですが、平成16年度から区長、衛生委員、分館長、分館主事が村の非常勤特別職から集落の役員になり、これに伴い「集落支援交付金」を世帯数等を基準に交付しています。このことは、集落は村の「下請け機関ではない」という考え方からですが、しかし、村からの行政事務等を住民に周知するために、集落に依頼することがあり、また集落自治組織強化のために各集落で行う事業の経費等に役立ててもらう趣旨で、今年度も特に使途は問わないで交付いたします。各集落で十分検討し有効に活用をしていただきたいと思います。集落支援員については、以前から検討してきましたが、今年から役場職員のいない集落に職員を派遣し、相談・助言等を行い集落の活性化のために応援をすることにしています。該当集落は11集落で、65歳以上の方が半数以上を占める集落がほとんどですが、該当集落に課長・係長クラスから2名を充て、その任に当たっていただきます。A昨年度から事業着手しているテレビ難視聴解消のための地域情報通信基盤整備事業は、降雪による不可抗力等のため、平成22年度への繰越事業で実施しますが、完成の暁には村長が組合長である栄村農事放送農業協同組合の解散事務を進めるとともに、新規に「ケーブルテレビ特別会計」を設けて使用料徴収事務等を実施する計画です。なお完成予定は9月末ごろの予定であります。B役場行政機構改革ですが、村税・国民健康保険税、その他使用料等の滞納が増加傾向にあり、早期解消をはかる方策として、総務課の税務係を会計室と統合し「会計税務課」とし、徴集担当を置いて長野県の県税徴収対策室職員と協力して滞納整理に当たり、これ以上滞納額が増えないように努力したいと思います。C長野県の指導で進めてきた消防広域化は、東北信を一つの消防署に統合する計画で平成20年10月から研究協議をしてきましたが、時期尚早との結論になり当面現状維持で進むことになりました。広域化計画に関係なく飯山市の岳北消防本部庁舎(飯山消防署)の建物は老朽化しているためと、北陸新幹線開業に合わせて、県が飯山市の中央橋を架け替えの計画もあり、岳北行政組合では消防庁舎の新築を予定していますが、各市村の総務担当課長等による建設検討委員会を組織し、建設時期・位置等について検討協議をすることとしています。

 住民福祉課関係では、@介護保険制度が平成12年度にスタートし10年目になります。昨年度まで一般会計の「高齢者総合福祉センター費」で予算化していた居宅介護サービス事業等を、県の指導もあり本年度から「介護サービス特別会計」を設置し実施することにしました。A北信広域管内の特別養護老人ホーム施設への入所希望待機者は現在270名余、現状では北信広域連合としての増築計画はないが、(社)博悠会が本年度平滝の「フランセーズ悠さかえ」を現在の全室個室70床から一部増改築し、多床室(3〜4人室)とし20床を増やす計画であることは、過日の新聞でご承知かと思います。改築に伴う広域連合の工事費等の負担はなく、県の補助金と自己資金で実施をするもので、増築に伴う部分の敷地は栄村からの無償貸付地であります。博悠会では、この冬は飲料水が不足し職員が自宅から持参したこともあったようで、対策として鑿井の予定とのことです。BJR東日本が一昨年信濃白鳥駅を新築したところですが、カメラマン等に人気のある平滝駅も、老朽化が激しいため本年新築予定とのことです。建築費等は未定のため、村の負担金については補正予算で計上の予定であります。C栄村診療所佐々木医師におかれては、昨年4月赴任以来、親身に診療に当たっていただいております。3月末で1年間の契約期間が終了となりますが、過日新たに2年契約で引き続きお願いをすることになりました。先生のご尽力もあり栄村診療所の経営は順調で、本年度は「診療所特別会計」への一般会計からの繰り入れは予定しておりません。内科、歯科とも村民の健康を守るため献身的に頑張っておられる、医師並びに職員に感謝を申し上げたいと思います。D昨年度、園児ゼロのため休園していた秋山保育園については、1名の入園希望があり再開することにいたしました。秋山保育園児が更に増えることを願っています。
 産業建設課関係では、@第2期中山間地域等直接支払交付金事業は、24団地と協定していたが、この3月末終了しますが、引き続き4月から第3期として5年間実施をされます。交付単価も前期と同額であり、水田の耕作放棄をしないよう営農組合等で協力をしていただきたいと思います。A県単事業の、長瀬横倉停車場線貝廻り坂改築工事については、21年度補正、22年度予算で一期予定工事620メートルを全て完了予定とのことです。引き続き二期工事の調査測量にも着手する予定であるので地元の協力をいただきたい旨の依頼がありました。北野地区の急傾斜地崩壊対策工事については、延長で45.5メートル、面積で1,037平方メートルを吹付法枠工で実施、屋敷地区の長瀬秋山線については、橋梁完成と22年中に集落内までの供用開始予定、23年度には全て完了したい計画とのことです。これらは21年度の国の経済対策で予算化されたものです。そのほか新年度事業では、新規に平滝地区の急傾斜地崩壊対策工事も計画されており、長野県への負担金を計上しましたが、早期完成を望むところであります。B国道関係では、狭隘のため毎年交通渋滞を引き起こす、117号の津南町大倉トンネル工事(全長885メートル)が、平成16年12月着工以来5年余を費やし、この23日にいよいよ貫通式を迎えることになりました。一日も早い供用開始を望みたいと思います。
 商工観光課関係では、@栄村商工会のプレミアム付商品券発行に対し、昨年同様補助金交付を計画しました。消費拡大による村内の商店の活性化を期待したいと思います。A栄村振興公社の経営は厳しい現状ですが、新年度から営業担当専門の職員1名を雇用し、誘客活動にあたる計画ですが、この人件費分について県費の「ふるさと雇用再生特別事業補助金」を充てることとし、振興公社に委託料で支出をすることにしました。B苗場山頂の自然体験交流センターは、隣の湯沢町側の宿泊施設が閉鎖したため、宿泊者が昨年は前年比700名余の増加をみました。食堂、寝室等の施設の改修と消防署から指摘のあった灯油タンク、防油堤設置を計画し登山者が安全かつ快適に宿泊出来るようにしたいと思います。
 教育委員会関係では、平成23年4月東部小学校と北信小学校の統合に向けて準備を進めていますが、地域から小学校がなくなることの寂寞感は、今から33〜34年前にも村内の全域で味わってきたところですが、児童数の激減は如何ともし難く子供たちの将来を考えて決定したところです。本年度の栄村の予算の中では最大の事業である、栄中学校の耐震補強工事を計画しました。なお、教育委員会については、行政の中立性や安定性、専門的、技術的な執行等を確保するため、長部局から独立して置かれている行政委員会であり、教育行政全般を所管し重要な施策について意思決定している合議制の執行機関であるため、その意思決定は全て教育委員会の会議の議決を通じて行われなければならないことになっています。従って、教育委員会関係の施策の方針等につきましては、教育委員長からお願いをしたいと思います。

なお、平成20,21年度において、国の緊急経済対策等で多額の交付金が交付され、村のあらゆる事業に有効に活用をさせていただいております。この交付額は、平成20年度151,327千円、21年度582,736千円、合わせて734,063千円ですが、交付年度に完了しない事業が多くあり繰越明許費として設定しましたのでご理解をいただきたいと思います。

  


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