教育委員会関係の出版物(詳細説明)
栄村の石造文化財
A4判 284頁 ハードカバー
栄村村内に点在する「石造文化財」を3カ年にわたり調査、その成果をまとめたものです。
この調査は、長野県教育委員会が昭和61年(1986年)に3カ年計画で石造文化財保護のため文化財保護協会に委託し、全調査を実施することがきっかけになりました。近年、村内の石造文化財が消失や移転されるものなど多く見られることから、栄村文化財保護審議会でも今後の保護対策を検討するため、昭和62年(1987年)に栄村石造物調査委員12名を委嘱し、調査が行われることとなりました。調査委員会では、村内の石造文化財を隈なく探し出し、村内に点在する石造物九百三十有余体を調査、写真に納めました。
とりあげたすべての石造物を年代、特殊性、美術的に考慮し、レイアウトしてあります。見る楽しさを配慮し、地区ごとの風景も盛り込み、石仏巡りの案内書ともなるような内容にまとめてあります。栄村の精神文化史を知る上で、貴重な資料といえます。
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信越・お宮とお寺
A4判 222頁 ハードカバー
栄村では、「栄村の石造文化財」の調査に引き続き栄村の神社と仏閣について村内の社寺建築がどのような形態を持ち、どのような人々により建てられ守られてきたのか、などその建築学的な価値を明らかにしながら、今後の文化財建造物の保存に役立てることを目的に平成4年から3カ年の調査を行いました。その成果をまとめたものが本書です。
村の集落には必ず鎮守様が祭られ、家内安全、五穀豊穣が祈願され、祭りが行われてきました。当初は、小さな祠だったものが、徐々に立派な社殿や寺院となり、各所に見られるすばらしい彫刻、社殿、内宮の建築様式などを備えるものへと変遷を繰り返していきました。調査を通じて村の先祖らが、時代時代の厳しい生活環境の中で、日々の平和と地域や村の共同体の発展を心から祈念してはぐくんできた人々の足跡を知ることができる内容となっています。
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不戦の誓い
A5判 300頁 ハードカバー
終戦から50年目(1995年)の節目にあたり、戦時を生き抜いてこられた方々の貴重な体験を掘り起こし、戦争の悲惨さを子や孫に伝えていくために、60名の村内在住者から協力をいただきながらまとめられた本です。
本書に綴られた体験記は、昭和6年(1931年)の満州事変に始まり、中国全土、さらには太平洋全域へと拡大、15年にわたった戦争が描かれています。栄村においても戦死者名簿によれば148名の尊い命が犠牲となっています。これらの体験記を通じて不戦の誓いを新たにすることが、現代に生きる私たちの使命といえます。
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ユキツバキの一生
A4判 60頁 ハードカバー カラー51頁
本書は、栄村出身でユキツバキの研究では第一人者である元新潟大学教授石沢進先生の執筆です。
この本は、ユキツバキの単なる紹介ではなくユキツバキの生態の不思議な現象を通して自然界の謎を追い、疑問を抱きながらまだ知らない栄村の自然に深く分け入りたくなるように編集されています。ユキツバキについて石沢先生の調査写真を通して、自然観察の手法や疑問を解き明かす能力を身につけていくことができる好著です。中学生以上の学生や一般の方など、多くの皆さんの愛読をおすすめします。
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栄村の自然植物と風景
A4判 100頁 ソフトカバー オールカラー
編者の石沢進さん(元新潟大学教授)は、栄村出身の植物学者です。平成13年から平成20年にかけて栄村教育委員会からの依頼で、村内各地の植物調査に携わりながら、植物の生きている姿とその背景を写し込んだ写真の撮影を心がけ、その中から100点を選び出し、とりまとめたのが本書です。
植物学者としてのこだわりから写真の配列順は季節ごとではなく、植物の分類体系順に配列しています。類似した植物がどのような環境に生活しているか、また、同じ植物でも季節により、どのように変化するか並べてみる方が植物の生き様がわかるのでは、という思いからでした。
本書をめくると、栄村の美しい風景を背景に、威風堂々と存在を主張しているスギなどの写真もあれば、楚々としてひっそりと咲き誇るウメバチソウなどの様子も克明に描写されています。これらに共通しているのは、自然と人とが共存して織りなす美しい栄村の里山が写し込まれていることです。先般、「にほんの里100選」に選ばれた理由もうなずける「証」ともいえる写真集です。
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新・秋山記行
新・秋山記行 A4判 264頁 ソフトカバー
今や山村は、過疎と高齢化にさいなまれ、時代遅れの後進地として何の価値も見いだされないかのようになっています。しかし、今日のような足を着くことも出来ず漂い続けるような社会にあって、大地に足を下ろした確実な生活文化がまだ山村には残されています。
本書は、自然豊かな「秋山郷」を素材として奥深い山村の自然を利用してきた人々の営みと歴史をたどろうというものです。秋山地域の自然とはどのようなものか、それを人々はどのように生かしてきたのか、その過程でどのような社会的争い・葛藤が生じてきたのか、そして彼らはそれをどのように乗り越えてきたのか。秋山という一地域の自然と生活文化を丹念に掘り起こし、山村の内包する豊かな自然的・文化的価値を提示しようと試みています。
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栄村自然植物園報 2013年 NO.1
栄村自然植物園報 2013年 NO.1
A4判 64頁 ソフトカバー オールカラー
栄村植物園は、平成9年に宿泊施設施設などを整備した北野天満温泉公園の一角に造成されています。2007年から、栄村出身で新潟市在住の石沢進先生(元新潟大学教授)のご指導のもと、地域住民やボランティアらが栄村の植物を一堂に収集、栽培して育てています。
この栄村自然植物園報は、現在の植物園の状況や取組みの現状、自然植生や栽培した植物の生長、生態などをまとめたもので、多くの方々に「栄村自然植物園」の理解と支援をいただくため作成されました。ここに網羅された植物は、精緻な写真とわかりやすい解説で紹介されていて、植物に興味がある方だけでなく一般の方でも、栄村の特異な自然の下で生育している植物の多様な姿に興味をひかれること請け合いです。ぜひご一読ください。
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栄村自然植物園報 2015年 NO.2
栄村自然植物園報 2015 NO.2
A4判 87頁 ソフトカバー オールカラー
栄村自然植物園に自生または植栽した植物の開花状況を明らかにしておきたいと思い、2007年以降の主に写真資料にもとづき開花月日を整理した。年により開花月日も変わるし特に雪国であることから春の消雪の時期によっても開花日が変動する。何時どのような植物の花が咲くか、栄村の自然環境条件の中でその状況を把握しておくことが大切であり、来園者に対しても必要な情報になるであろう。また、栄村で生存している植物の開花習性を知っておくことも重要である。即ち栄村という多雪環境での植物の整理生態的な基礎資料を蓄積し、ここで生きている植物の営みを知る第一歩になると考えている。さらに栄村に自生する多様な植物を植物園の同一条件のもとで植栽することによりそれぞれの植物の特徴を知ることにもつながると考えている。
植物園内の植物の開花習性だけでなく、同一条件の下で生育する植物に注目してその動態についても明らかにしておきたいものである。植栽して定着したとみられる植物も毎年同じ状況で繁茂することはなく、生育状況に変化が見られる。この植物園はここの植物の生態を観察する拠点にしたいところである。
本書では以下のような構成で内容を組み立てている。
- 春・夏・秋に開花する植物(写真紹介)
- 春の植物4~5月
- 夏の植物6~8月
- 秋の植物9~11月
- 上記の期間中に開花する主な植物について写真で紹介
- 季節の植物(自生・植栽)各月ごとのリスト
各月ごとに開花する植物のリストを掲載している。このリストの掲載順はほぼエングラーの分類体系に配列している。 - リスト検索(アイウエオ順)
多くの植物の開花日を知るためにアイウエオ順のリストを作成してある。正確な開花月日を知るには、各月ごとのリストの植物名から検索できる。
(編著者:石澤進氏 巻頭の言葉より)
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許取