栄村二十歳の集い挨拶(令和5年度)
令和5年度栄村二十歳に集い挨拶 栄村長 宮川 幹雄
二十歳になられた皆さん、おめでとうございます。皆さんは、今や法律的にも国家の一員として、貴重な権利と義務を与えられていますが、同時に又、一個人として、社会に対して責任ある行動を期待されています。そして、二十歳を過ぎることによって、社会は厳格な批判の目を以てあなたたちを見つめることを忘れてはなりません。皆さんの中には、既に立派な職業人として、実社会で活躍されている方もあり、又学窓にあって、勉学に専念しておられる方もあると思いますが、今日の日を節目として、あらためて「これからどう生きるのか」を自分に問いかけ、この日における、今の思いや決意を胸に刻んでほしいと思います。それから、人生の目的は、やっぱり幸せになることだと私は思いますが、その幸せの形は、人それぞれによって違っていいものです。又、人生を左右するような決断を迫られる場面も出てくると思いますが、自分に正直になって、ぜひ、悔いのない人生を目指してください。
さて、新型コロナウイルスの感染症法の扱いも、2類から5類となって、インフルエンザと同じとなりましたがウイルス自体が変わったわけでもないのに、国民の関心はかなり低くなったように思います。又ロシアとウクライナの戦争もさらに長引く様相で食料やエネルギーが絡んでの世界経済への影響が拡大しています。世界で紛争が起これば国連が解決してくれると小学校の時、先生から教わった気がしますが、国際社会においても、目の前の社会生活の中でも、思うように行かないことや、様々な厳しい現実に向き合う事になろうかと思いますが、ぜひ、試行錯誤を繰り返し、悩み、苦しみ、もがきながら、成長してください。悩むことは生きている証ですので、悩みながらも、「なにくそ」といった精神を絶対忘れないで自分と戦ってほしいと思います。また、社会はどんどん変わっていきます。今、栄村のような山村の過密でない良さが認識され、東京のような過密都市の異常さが問われています。そうしたことから、今年は栄村に7組12名位の方の移住者が来てくれる予定ですが、これからは、穏やかな、農村の暮らしが羨望される時代が必ず来ると私は信じています。皆さんも栄村を未来に繋いでいく一翼をぜひ担ってほしいと願っています。結びに皆さんを今日まで愛情深く育ててこられましたご両親ご家族の皆様にも心からお慶びを申し上げます。また保育園、学校において親身にご指導いただいた諸先生方や常に温かく見守っていただきました地域の皆様方にも敬意と感謝を表するものであります。皆さんの洋々たる前途に幸多からんことを祈念いたしまして、挨拶といたします。
令和5年8月15日